第11話で新庄の名前が浮かび、第12話では空港映像の差し替えと長野の正体が明らかになりました。それでも、5人拉致と前作のベキ逃走を同じ人物が命じたとは限りません。首謀者も目的も、まだ空白のままです。
AIが出した名前を、事件の答えにしない
AIハヤトが新庄を有力候補に挙げたことで、捜査には初めて具体的な顔がつきました。第11話で新庄がノコルの指示を受けていたことまで分かっている以上、別班と公安の情報に触れられる人物として筋も通ります。疑いが新庄へ向くのは自然でした。
ハヤトは病院の監視映像やSNSを調べて、新庄が拉致を手引きした可能性が高いと判定しました。ただし、ここで示されたのは確率を伴う分析であって、犯行を直接示す証拠ではありません。第12話で判明する空港映像の差し替えは別の手掛かりですし、ハヤトがその映像を分析したとも、同じ方法で欺かれたとも示されていません。
前作のベキ逃走と、今回の拉致はどこでつながるのか
新庄が前作で手伝ったのは、ベキが公安の拘束から逃れる場面でした。その後で、乃木がベキへ銃を向けます。第12話の公式文にある『ベキの脱獄』を、銃撃後に起きた新しい脱獄と読むことはできません。
今回の5人拉致にも、新庄が関わっている可能性は高いです。ただ、過去にも逃走を助けたということと、今回の拉致を命じたということの間には、大きな隔たりがあります。大勢の実行員、国外移送の経路、そして資金を、誰が用意したのでしょうか。新庄単独犯説は、そこを埋めないかぎり完成しません。
長野は別班だった。それでも、味方とは限らない
櫻井が乃木へ送った応援は一人でした。ホテルで接触コードを交わし、扉の向こうに立っていたのは丸菱商事専務の長野です。防衛大学校の出身で、その後の経歴には空白が残っていました。前作から疑われてきた長野別班説に、ここで答えが出ています。
ただし、所属が分かったことと、乃木の味方だと分かったことは同じではありません。今回の事件は、別班員の現在地が漏れたところから始まっています。長野が組織のなかで何を知っていて、丸菱で乃木の昇進を進めたのはなぜでしょうか。正体が判明した瞬間に、新しい疑問も始まりました。
晴れた空港映像が、いちばん大きな嘘だった
新庄が空港に映っていません。その映像を信じかけたところで、第11話に映った静岡県東部の線状降水帯が効いてきます。同じ時間なら雨のはずなのに、空港は晴れていました。映像は消されたのではなく、別の日のものへ差し替えられていたわけです。
乃木は、太田以上の腕を持つハッカーが新庄側にいる可能性を口にします。さらに新庄は変装してタイへ逃れ、実業家チョッキーの支援を受けていました。空港映像を替えた人物まで含めると、新庄の背後には複数の協力者がいることになります。新庄を追うだけでは、事件の全体像に届きません。
この回の要点
- 新庄が前作でベキの逃走を手引きしたことは確認できますが、今回の別班員拉致の首謀者だとは確定していません。
- AIハヤトは病院の監視映像やSNSを分析して新庄を挙げましたが、結論は可能性が高いという段階で、それ自体を物証にはできません。
- 前作のベキ逃走と今回の5人拉致を、同じ指示役が動かしたのかは、まだ分かりません。
- 第12話で、新庄が実業家チョッキーの支援を受けてタイへ逃げたと判明しました。単独犯説より、支援者や指示役を問う段階へ進んでいます。
出典・参考
本編と公式情報を事実確認の軸にしています。報道や個人の考察は、説の広がりを知るための参考として扱い、確認できた事実とは分けて記載しました。