監視映像に新庄はいません。それだけなら見落としで終わりました。ところが、同じ時刻の静岡県東部は雨で、映像の空港は晴れています。第11話で画面の隅にあった天気ニュースが、デジタル工作を見抜く鍵になりました。
映像を消さず、別の日の記録に替えた
映像を消せば、欠損そのものが事件になります。別の日の映像へ替えれば、記録は残りますし、システムも正常に動いているように見えます。乃木は同時刻の天気と照らし合わせて、その食い違いを見つけました。
この映像をAIハヤトが分析していた場面はありません。今回分かったのは、新庄を逃がした側が監視記録そのものを差し替えられるということです。ほかの資料にも同じ工作があるかは、まだ分かりません。
差し替えは、消去よりも手間のかかる仕事です。別の日の映像を用意し、時刻を合わせ、システムの記録とも齟齬が出ないようにします。手間をかけられる相手だという情報でもあります。
そして乃木が見たのは、映像の中の矛盾ではありませんでした。天気という、映像の外側にある事実です。内側を精密に作っても、外側とは合わせきれませんでした。
太田か東条か、それともまだ知らない人物か
乃木は太田以上の腕を持つハッカーを疑いました。能力だけなら太田と東条が候補になりますが、2人が新庄へ協力した証拠はありません。
知っている人物から犯人を選びたくなります。ただ、まだ登場していない技術者という可能性もあります。アクセス経路と時刻が分かるまでは、名前を決めつけないでおきます。
天気ニュースを画面の隅に置いた作り
第11話で、静岡県東部の線状降水帯の情報は画面の隅に出ていました。一度見ただけでは拾えません。それが第12話で、映像の差し替えを見抜く鍵になります。
こういう仕掛けがあると、見返す価値が生まれます。一周目は物語を追い、二周目は画面の端を見ます。わたしは第11話をもう一度見て、天気のテロップを探しました。
乃木が気づけたのは、現地の天気を知っていたからです。才能の話ではなく、同じ日に同じ国にいた人の記憶でした。ここが好きです。
この場面の出来事
- 新庄が利用したと疑われる空港の監視映像に、本人が映っていませんでした
- 該当時刻、静岡県東部には線状降水帯の情報が出ていました
- 監視映像の天候は晴れで、別の映像への差し替えが判明しました
出典・参考
本編と公式情報を事実確認の軸にしています。報道や個人の考察は、説の広がりを知るための参考として扱い、確認できた事実とは分けて記載しました。