第16話で、野崎の離反は佐野長官が認めた潜入任務だったと分かりました。公安を売ったのではありません。ただし、五年前に中国人傭兵を集めて劉銘軒を救おうとした作戦は失敗し、今度は生きていた劉本人に追い詰められました。忠誠の疑いは薄れましたが、潜入者としての危機は深まっています。
離反に見えた行動は公安の潜入任務
エルサレムへの出国もXinxiとの接触も、野崎が公安を捨てた証拠ではありませんでした。佐野長官の説明によって、核融合技術の独占を防ぐための潜入だったと確定しました。
疑いは解けました。第13話から積み上がった裏切りの材料は、敵へ信用させるための経歴として読み直せます。売ったのではなく、売ったように見える道を自分で作って歩いていました。
この種の任務でいちばんきついのは、味方から疑われているあいだ、誰にも説明できないところだと思います。野崎は数話ぶんその位置に立っていました。
五年前の失敗が現在へ戻る
野崎は北朝鮮に拘束された劉銘軒を救うため、中国人傭兵を集めました。公安の正規の手順ではありません。助けたい相手が一人いて、そのために別系統の人間を動かしました。
ところが作戦直前に届いた写真から、野崎は劉が死亡したと判断します。救出は断念されました。この判断そのものを責めるのは難しいです。写真を見せられて、それを疑える人はなかなかいません。
そして劉は生きていました。しかもXinxiの諜報員として野崎の前へ戻ります。救おうとした相手が、いまは潜入を見抜く側に立っています。
二つの送金に残った違和感
東条への二つの送金には、位置情報が隠されていました。正規の通信から外れた連絡を使った形です。潜入任務だと分かったあとでも、この操作の目的は説明されていません。
だから怪しさ度を28で置いています。公安への忠誠は確認できました。ただ、佐野へも報告していない手札を野崎が持っているかどうかは、まだ分かりません。
この人の見方が変わる場面
前作を見返すなら、野崎の不審な仕草ではなく、その場に誰がいたかを数えてみてください。隠しカメラを探る芝居だったと分かると、同じ場面が逆の意味で動き出します。
わたしが野崎に惹かれるのは、情報を扱う人の孤独がそのまま出ているところです。劉を救えなかった五年を抱えたまま、同じ相手に監視される部屋へ毎日入っていきます。
次に見たいのは、野崎が劉へ何を言うのかです。任務として処理するのでしょうか。それとも、五年前の話をするのでしょうか。ここで、この人が諜報員なのか人間なのかが出ます。
Xinxiへの潜入は公安の任務だと確認できました。別班員を売った裏切り者という疑いは後退しますが、五年前の救出失敗と現在の潜入工作には未解決の部分が残ります。
評価語は犯人認定ではありません。劇中で確認できる接点と、疑いを弱める材料を並べた現時点の見立てです。
疑う材料
- 五年前の劉救出では、別系統の中国人傭兵を集めて独自の作戦を進めました。
- 東条への二つの送金に位置情報を隠して、正規の通信から外れた連絡を使いました。
- Xinxi内部で劉本人に手掛かりを見抜かれて、潜入者として追い詰められています。
疑いを弱める材料
- 佐野長官は、野崎のXinxi潜入が公安の正式な任務だと説明しました。
- 潜入の目的は、核融合技術を一組織が独占する事態を防ぐことでした。
- 五年前に劉を北朝鮮から救おうとした行動は、彼を売る目的とは反対に見えます。
- 所属
- 警視庁公安部外事第4課
- 潜入目的
- 核融合技術を独占しようとするXinxiの阻止
- 五年前
- 北朝鮮に拘束された劉銘軒を救うため中国人傭兵を招集
- 現在
- 生存していた劉銘軒に潜入の手掛かりを見抜かれる
出典・参考
本編と公式情報を事実確認の軸にしています。報道や個人の考察は、説の広がりを知るための参考として扱い、確認できた事実とは分けて記載しました。