第1話で乃木がタクシーにだまされて砂漠へ置き去りにされ、その後にザイールの元で野崎と出会った流れは、偶然だけでは説明しにくく見えます。二人が以前から直接つながっていたとはまだ言えませんが、野崎が乃木を追い始めた時点には、明かされていない理由があるという説です。
砂漠で消えた乃木と、走り去ったバッグ
第1話の乃木は、セドルへ向かうタクシーの運転手にだまされました。車を降りた隙に、バッグを載せたタクシーが走り去ります。乃木は砂漠を歩いて倒れました。
乃木を見つけたのは、現地で暮らすアディエルと娘のジャミーンです。二人は乃木を家へ運び、アディエルは翌日、乃木をセドルまで案内しました。この救助の流れに野崎は登場しません。
ここで大切なのは、乃木とバッグが別の道へ進んだことです。バッグにはドラムが付けた発信機がありました。野崎が電波を追っても、たどり着くのは乃木ではなくタクシーだったはずです。
タクシーの失敗には、すでに答えがある
別班員の乃木が、知らない土地で荷物を車内へ残すのは確かに不用心です。監視を外すために、運転手と示し合わせたのではないかという読みが生まれるのも分かります。
ただし、この場面には強い反証があります。番組公式SNSは、乃木が両親の写真へ気を取られたため運転手にだまされたと説明しました。小説版も同じ時間を補っています。
乃木が見ていたのは、父親の40年後を想定した写真でした。任務の能力とは別に、家族への思いだけは冷静さを崩すという人物描写なら、あの失敗は成立します。ここは仕組まれた遭難と断定できません。
野崎は、ザイールを知る前から乃木を追った
それでも、野崎の側には時間順のずれが残ります。野崎は後に、ザイールへ接触しようとする日本人商社マンだと聞き、乃木をマークしたと説明しました。
ところが、ドラムが盗聴器を付けた時点で、乃木はまだザイールの名を知りません。CIAのサムから名を聞いた通話でも、乃木は盗聴器のあるバッグをホテルへ置き、外で話していました。
つまり、野崎は説明した理由より前から乃木を追っています。公安が別の経路で乃木の調査を知った可能性はありますが、その情報源は第1シーズンでは明かされませんでした。
ザイールの元で重なった二つの任務
乃木がアマン建設へ着くと、野崎はすでに建物へ入り込んでいました。乃木は誤送金を追いながらテントへ近づき、野崎も公安としてテロ組織を追っています。敵地で二人の線が重なりました。
後から見れば、二人とも相手を利用しています。乃木は公安がテントをどこまで把握しているか探り、野崎は乃木の正体を調べました。初対面のように見えた場面から、互いの観察は始まっています。
ただ、直接の共謀を示す証拠はありません。二人が以前からつながっていたのか、別班か公安の上層部が片方を誘導したのか、それとも第三者が同じ場所へ集めたのかは分けて考える必要があります。
続編で問われるのは、最初の監視理由
第2シーズンで野崎の過去や別班との距離が描かれるほど、第1話の監視開始は見直す価値が出ます。タクシーの運転手を再登場させなくても、野崎へ最初の情報を渡した人物が分かれば話は動きます。
編集部は、砂漠遭難まで計画だったという説には慎重です。一方で、野崎がザイールの名を聞く前から乃木を選んでいた点は、偶然として片づけません。第1話に残る未回収の問いです。
タクシーでの失敗には、両親の写真へ気を取られたという公式側の説明があります。ところが、野崎が乃木へ盗聴器を付けた時点では、乃木はまだザイールの名を聞いていません。砂漠遭難の仕組みより、野崎が先に乃木をマークしていた理由のほうが未回収です。
材料不足 / 検証中
- 野崎はザイールへ接触しようとする日本人商社マンだったため乃木を追ったと説明しました
- しかし、ドラムが乃木のバッグへ盗聴器を付けた時点では、乃木はまだサムからザイールの名を聞いていません
- サムがザイールの名を伝えた通話では、乃木は盗聴器のあるバッグから離れてホテルの外へ出ていました
- タクシーは発信機付きのバッグを載せたまま走り去ったため、野崎が荷物を追えても乃木本人の救助先までは分かりません
- 野崎は乃木より先にアマン建設へ入り込み、ザイールとの対面へ間に合いました
- 第1話から乃木は盗聴器に気づき、野崎も乃木を追っており、双方が相手を測る関係はすでに始まっていました
- 番組公式SNSは、乃木が両親の写真へ気を取られたことが、タクシー運転手にだまされた原因だと説明しました
- 小説版でも、乃木が父親の40年後を想定した写真へ見入っていたと補われています
- 乃木と野崎が第1話以前から連絡を取り合った場面や記録は、これまで本編へ出ていません
- 野崎は公安としてザイールを追っていたため、別の情報網から乃木の調査を把握していても不自然ではありません
- 乃木は野崎へ正体を悟られないよう行動しており、最初から協力関係だった人物の振る舞いとは食い違います
この説はどう動いたか
第1話の砂漠遭難と、野崎が乃木へ盗聴器を付けた時点を分けて検証し、信憑度Cで公開しました。
出典・参考
本編と公式情報を事実確認の軸にしています。報道や個人の考察は、説の広がりを知るための参考として扱い、確認できた事実とは分けて記載しました。